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サザン・ロックの進歩主義者、Lee bains III & The Glory Firesが大化け!

Leebains

バンドの成長なのか、サブポップに移籍した効果なのか。
 
期待していた以上という意味では、リー・ベインズ・スリー&ザ・グローリー・ファイアーズが5月にリリースした2作目のアルバム『Dereconstructed』を表現するにはバケたという言葉が一番ふさわしいかもしれない。
 
南部ロックの伝統を受け継ぎながら、前作ではまだ残っていたレイドバックした感覚をばっさりと切り捨て、徹頭徹尾、大音量・高音圧かつ猛スピードのロックンロールで押し通すさまは、南部版のストゥージズかMC5かなんて言ってみたい迫力だ。
 
 
 
 
さすがレーナード・スキナードやオールマン・ブラザーズを聴きながら、ホット・ウォーター・ミュージックやアゲインスト・ミー!といったパンク・バンドからも多大なる影響を受けただけのことはある。そこが同じ新世代サザン・ロックでもテデスキ・トラックス・バンドとは大きく違うリー・ベインズ・スリー&ザ・グローリー・ファイアーズならではの魅力だろう。
 
このアルバムをきっかけにアラバマ州バーミンガム出身の4人組が、新世代サザン・ロックの旗手としてロック・シーンの最前線に躍り出ることはまずまちがいないが、バンドのみならず、「ノーム・チョムスキーに導かれたロニー・ヴァン・ザント」と自称するリー・ベインズ3世のユニークなキャラクターも今後、注目を集ていきそうだ。
 
「リベラルという言葉はいまだに南部では4文字言葉なんだ(笑)」
 
そう語るリー・ベインズ3世のアメリカ南部観が興味深い。 
 
「知性や理知的であることをあまりよく思わない伝統があるんだ。でも、俺なんかはむしろ大歓迎さ。おかげで、俺のようなオタクはそういう連中とつきあわないで済むからね」
 
『Dereconstructed』には「南部人という概念を構成するものの定義の破壊」というテーマがあるという。
 
サザン・ロックと言うと、ついつい伝統を重んじるイメージを求め、ともすれば、時代錯誤であることを是としがちだけれど、南部の歴史、宗教、政治に一家言を持つこの男、どうやらかなりのインテリであると同時に進歩主義者のようだ。そんなところも新しい(というのがそもそも偏見なのだけど)。
 
否定なのか、脱構築なのか。いずれにせよ、リー・ベインズ・スリー&ザ・グローリー・ファイアーズが単なるサザン・ロックのリバイバリストでないことだけは明らかだ。
 
 
Leebainscover
 
Dreconstructed / Lee Bains III & The Glory Fires (Sub Pop)

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