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Kelly HoganがAnti-と契約。11年ぶりに新作を発表

Kellyhogan

ウィスコンシン在住の女性シンガー、ケリー・ホーガンがアンタイからリリースした新しいアルバム『I Like To Keep Myself In Pain』がすこぶるいい。

ブラッドショットからリリースした前作から実に11年ぶりのリリースだ。

その間、親友であるニーコ・ケイスをはじめ、アンドリュー・バード、メイヴィス・ステイプルズ他、多くのアーティストの作品にバッキング・シンガーとして参加しながら、自分の作品をレコーディングするチャンスに恵まれなかった彼女にアルバム制作の話を持ちかけたのがアンタイの社長、アンディ・コールキンだったそうだ。

ケリーがアンディと知り合ったきっかけは、現在、アンタイに所属しているニーコの紹介だったようだ。アンディがどれだけケリーの歌声に惚れこんだかは、ケリーがこれまで作ってきたアルバムの10倍の制作費を与え、アンディ自らプロデューサーまで買って出たことからも窺えるだろう。

『I Like To Keep Myself In Pain』収録の全13曲はニーコ・ケイスについて歌ったという「Golden」以外、全曲が他アーティストの作によるものだが、その顔ぶれがすごい! アンドリュー・バード、ロビン・ヒッチコック、ジョン・ラングフォード、M.ウォード、ステファン・メリット(マグネィテック・フィールズ)、ブレット&ロニー・スパークス(ハンサム・ファミリー)ら、当代きってのアーティスト達ばかりだ。中にはヴィック・チェスナットが死の直前に書いたと思しき「Ways Of This World」なんて貴重な曲もある。

しかも、全曲が書き下ろしというからびっくりだ。

共演経験があるアーティストも含め、曲を書いてほしいと思う約40人にケリーが自ら手紙を書き、直々に頼んだそうだ。決して、やっつけで曲を書いたわけでも、ボツ曲をよこしたわけでもないことは、アルバムを聴けば、想像できる。

ロサンゼルスで行われたレコーディングには、ケリーの長年のパートナー、スコット・リゴン(NRBQ)の他、ブッカー・T・ジョーンズ、ジェームズ・ギャドソン、ガブリエル・ロスという名うてのミュージシャンが参加。

そして、カントリー風味もあるソウル・アルバムの傑作が完成した。

斬新なことや奇抜なことをしなくても、いい曲と、うまいシンガー、そして的確な演奏が揃えば、リスナーをあっと言わせることはできるという見本のようなアルバムである。

憂いを含んだケリーの胸を焦がすような艶やかな歌声を堪能できる。

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I Like To Keep Myself In Pain / Kelly Hogan (ANti- 87164-2)

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