「ラフ・トレードがジョシュ・T・ピアソンをゴリ押ししている」
ロンドンでセッションを楽しんでいる友人のロッキン・ロンサム・エンペラー改めイーヴル・エルヴィスからメールが来た。
どういうことだろうと思い、調べてみると、ジョシュ・T・ピアソンが昨年3月にリリースしたデビュー・アルバム『The Last Of Country Gentlemen』が、ラフ・トレード・ショップスのアルバム・オブ・ジ・イヤーに選ばれたということだった。
カート・ヴァイル、ギリアン・ウェルチ、PJ・ハーヴェイらを押さえての堂々の1位である。
アコースティック・ギターの弾き語りに若干のストリングスを加えただけの渋いアルバムが1位だなんてすごい、とちょっとびっくりしてしまった(ストリングスはダーティ・スリー、ニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズのウォーレン・エリス他)。
因みにアンカット誌の年間ベスト・アルバムでは5位だった。
「素晴らしい女性に恋をした。ただ、彼女は私の妻ではないんだけれど」と歌う「Honeymoon's Great:Wish You Were Her」をはじめ、自堕落な(?)女性関係を赤裸々に綴った歌詞がウケているらしい。
僕は昨年3月、SXSW開催中のオースティンで見たローカル紙に載っていたライヴ写真からただならぬものを感じて、『The Last Of Country Gentlemen』を購入した(ジャケットもよかった)。
オースティン・クロニクルに載った写真
元々はテキサス州デントンのロック・バンド、リフト・トゥ・エクスペリエンスのフロントマンだった。
バンド解散後、ソロに転じたピアソンはテキサスからパリ、パリからベルリンへと移り、そこでミュート・レコードと契約。2011年3月、『The Last Of Country Gentlemen』でついにソロ・デビューを飾った。
『The Last Of Country Gentlemen』は全7曲58分の大作。
ほぼ弾き語りで58分?!と思いきや、いつしか自らの暗い過去を告白、いや、激白するように歌うピアソンのメランコリックなヴォーカルにひきこまれる。
The Last Of Country Gentlemen / Josh T.Pearson (Mute 9497-2)