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2011年9月

ブライアン・ファロンのThe Horrible Crowesがデビュー

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最初、聴いたときは「むむ・・・」という感じだったけど、何回か聴いたらやはりはまってしまった。

ガスライト・アンセムのフロントマン、ブライアン・ファロンとギター・テクニシャンのイアン・パーキンスが始めたサイド・プロジェクト、ザ・ホリブル・クロウズのデビュー・アルバム『Elsie』。

ピアノやオルガン、あるいはストリングスの繊細な響きを使い、勢いよりも思慮深さを追求したバラード・ナンバーが大半を占めている。

曲によって、囁きかけるような歌唱と熱唱を使いわけるブライアンの歌も聴きごたえ満点だ。

夜の音楽。

ブライアンがそう表現する曲の数々は、決してガスライト・アンセムのフロントマンというイメージを裏切るものではないものの、こういう曲をバンドでやるとしたら、たとえばアルバムに、せいぜい1曲か2曲か入れられるぐらいだろう。

そういうことを考えると、このサイド・プロジェクトを始めた理由も頷ける。

「もし、トム・ウェイツとナショナルとアフガン・ウィッグスとボン・イヴェールとニック・ケイヴがパーシー・スレッジとバンドを組んだら・・・」

ホリブル・クロウズを、そんなふうにたとえるブライアンはロマンチストだな、と思う。

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Elsie / The Horrible Crowes (Sideonedummy  SD1459-2)

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チビ太VS.掃除ロボット

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掃除ロボットを買った。

予想していたとおり、不気味な音をたて、床を這いまわる謎の円盤UFOの出現に猫達はドッキドキ。

中でも飼い主に似て、人一倍、臆病なチビ太は怖くて怖くてしかたないらしい。

自分に向かってくる掃除ロボットに「シャー」と言いながら後ずさりしているところを見たらかわいそうになった。

2 「!!!!」

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3「・・・・・・」

4

5

6 

7 「・・・・・・」

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Mason Jenningsの新作はビターな味わい

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かれこれ10年近くメイソン・ジェニングスの歌を聴きつづけてきたけど、9月にリリースした最新アルバム『Minessota』でも、思わずしみじみと聴きいってしまうような曲の魅力は今も変わらない。

アルバムごとに作風が異なるメイソンは今回、シンプルなチェンバー・ポップ・ナンバーを中心にシンセがうねるニュー・ウェイヴ風やラテン・ロック調など、多彩なアレンジの曲を披露している。

「Wake Up」は ルー・リードそっくりの歌声を含め、メイソンのヴェルヴェット・アンダーグラウンド好きを知っているファンならば、ニヤリとせずにはいられないだろう。

「Rudy」では残酷な童話を思わせるストーリーテリングにも挑戦している。

オープニングの「Bitter Heart」で寛容な心と愛を信じることを歌ったメイソンは、生きる苦しみを歌った「No Relief」でアルバムを締めくくる。

そういうビターなところもまたメイソンらしいと思う。

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Minnesota / Mason Jennings (Stats And Brackets  SB-003)

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Richmond Fontaineの新作は愛と狂気のロック・オペラ

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(c)Vivian Johnson 左端はデボラ・ケリー

オレゴン州ポートランドの4人組、リッチモンド・フォンテーンが9作目となるスタジオ・アルバム『The High Country』をリリースした。

バンドの成熟とともに、かつてのオルタナ・カントリーから音響系のカントリー・ロック・バンドへとバンドのイメージをアップデイトしてきた彼らは近年、本国よりもむしろヨーロッパで支持されてきた。

『The High Country』は、そんな彼らのさらなる新境地を思わせる意欲作。

インスト・ナンバーを含む全17曲で、森の奥にあるクラツカナイという田舎町で繰り広げられる愛と狂気の物語を語るいわゆるロック・オペラだ。

不幸な結婚生活に疲れた若い女と、故郷の田舎町に自分の居場所はないと考えている修理工が出会い、逃避行を計画する。しかし、若い女に歪んだ愛情を抱いた男が現れたことから2人のメロドラマは連続殺人事件に発展する・・・。

ストーリーテリングの才能を、小説家として開花させたフロントマン、ウィリー・ヴローティン(Vo, G)が小説家として精力的に行ってきた、ここ数年の創作活動をソングライティングに反映させた作品なんて言えるかもしれない。

ヒロインを演じる女性シンガー(テキサスのバンド、ダムネーションズのデボラ・ケリー)が冒頭のナレーションに加え、2曲でリード・ヴォーカルを務める他、登場人物のセリフも挿入され、架空の映画のサウンドトラックなんて趣もある。

聴きごたえは満点。

メランコリックなアコースティック・ナンバーが大半を占める中、かつての彼らを思い出させる激しいロック・ナンバーもやっているところがうれしい。

結成17年目を迎え、さらに一皮剥けたことを思わせるアルバムだ。

10年以上、リッチモンド・フォンテーンを聴きつづけてきた、またそんなことを感じられるなんて予想もしていなかった。

新作からの「Lost In The Trees」のビデオ

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The Hig Country / Richmond Fontaine (El Cortez  ECR141)

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メンフィスの伊達男、ジャック・オブリヴィアン 

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メンフィスの伊達男、ジャック・オブリヴィアンが新作『Rat City』をリリースした。

盟友ジョン・ポール・キースや彼のバンドのメンバー他と作り上げた今回もテネシー・ティアージャーカーズと作ってきた作品と同じようにブルースやR&Bに根ざしたロックンロールを粋にキメている。

「Mass Confusion」はディスコ・パンクなんて言ってみたい。

メンフィスのスター&マイシー・バンドとレコーディングした「Girl On The Beach」はストリングスの使い方がなんだかおしゃれだ。

ガレージ・ロックはガレージ・ロックでも円熟味さえ感じさせる曲の数々は、大人のガレージ・ロックなんて趣。

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Rat City / Jack Obulivian (Big Legal Mess  BLM0265)

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オハイオのカウパンクっ娘、Lydia Loveless

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ブリトニー・スピアーズとハンク・ウィリアムズに影響されたというオハイオ州コロンバス出身のリディア・ラヴレス。

今月、ブラッドショット・レコードからデビュー・アルバム『Indestructible Machine』をリリースした。

それが予想していた以上によかった。

カントリーと言うよりは、カウパンク。

デビューした頃のニーコ・ケイスやマリア・マッキーを擁するローン・ジャスティスのデビュー・アルバムを思い出した。

まだ、21歳(でも、既婚らしい)。

ニーコやマリアぐらい化ける可能性は大いにある。

今後の活躍に期待したい。

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Indestructible Machine / Lydia Loveless (Bloodshot  BS188)

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Thirty Seconds To Marsのジャパン・ツアーがスタート

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いよいよ明日から待望のジャパン・ツアーが始まる30セカンズ・トゥ・マーズにインタビューしてきた。

グラインドハウス・マガジンのK氏とM氏から事前にフロントマンのジャレッド・レトは目力がすごいですよと聞いていたけれど、確かにインタビュー中、まるで未知の生物でも見るようにじーっと見つめられ、ちょっと困惑・・・。

とにかく不思議なオーラを漂わせている人だった。

なんだか、宇宙人みたい。

ツアーの詳細はコチラ!

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第4回したまちコメディ映画祭in台東

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オープニング作品の『サラリーマンNEO劇場版(笑)』の出演者

第4回したまちコメディ映画際 in 台東のレッドカーペットとオープニングセレモニーに行ってきた。

伊東四朗さんがコメディ栄誉賞を受賞しました。

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子供の頃、「笑って笑って60分」「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」「いい加減にします」を見て育ち(でも、「ザ・チャンス!」は見てなかった)、今もまた伊東四朗一座の舞台で笑わせてもらっている僕のような人間にはとても感慨深いものがある。

(どうでもいいけど、この日の『親父熱愛(パッション)』はどんなふうに放送したのかしら?)

夜は駒形どぜうでどぜう鍋をいただいた。

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A Cat with Marcellus Hall

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来日経験もある4人組、レールロード・ジャーク、レールロード・ジャークのドラマーと組んだデュオ・バンド、ホワイト・ハッスルを経て、現在はソロ・アーティストとして活動しているニューヨークのミュージシャン、マーセラス・ホール。

同時に彼はプロのイラストレーターとしても活躍中だ。

そのマーセラスが友人から猫を預かった時の体験をスケッチした「3 Weeks with A Cat」という作品を、家人が見つけた。

とても素晴らしい作品なので、紹介しておきたい。

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猫の行動や、それに対するマーセラス(?)の反応に「一緒、一緒」と思わず笑ってしまった。

つづきはマーセラスのFacebookで、ぜひ。

でも、ラストはちょっと寂しい・・・かな。

マーセラスは今年、2月、初のソロ・アルバム『The First Line』をリリース。ザ・ホステージスを率いて、ライヴ活動を行っている。

ソロ・アルバム収録の「During the War」のビデオ

そう言えば、以前、ニューヨークで夕食を食べながらマーセラス他、ホワイト・ハッスルのメンバーにインタビューした時のこと(通訳は当時、ホワイト・ハッスルのDJだったアツシさんにやっていただいた)。

夕食を食べ終わったあと、ミントの香りつきの楊枝を使って、歯をシーハーシーハーしていたマーセラスに家人が「オヤジみたい」と言うと、マーセラスは「スメルズ・ライク・オヤジ・スピリット(笑)」とオヤジ・ギャグを飛ばしたっけ。

マーセラスは気取ったところなどこれっぽっちもない、むしろ、そんなお茶目なところもある人だった。

懐かしいなぁ。

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The First Line / Marcellus Hall (Glacial Peace  GPCD012)

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眠い

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99 Radio Serviceが2ndアルバムをリリース

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99 Radio Serviceが9月9日、2枚目のアルバム『2』をリリースした。

70年代を思わせるロックを、決して懐古的にではなく、現代を生きる20代の若者らしい表現として、ポップに奏でる東京の5人組。

07年の結成以来、じわじわと人気を集めてきた。

そんな彼らを代表して、Ko-ta(G, Vo 写真右)とKo-hey(Vo, G 写真左)のHoriuchi兄弟にインタビュー。

彼らが信条としている「正しき古き音、新しい僕の声」について話を聞いた。

インタビューは9月27日発売のGiGS 11月号に掲載。

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2 / 99 Radio Service (Vap  VPCC-81707)

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King Louieという才能

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キング・ルイが率いるミッシング・モニュメンツが昨年、リリースしたシングルに続いて、フルレンス・アルバム『Painted White』をリリースした。

ミッシング・モニュメンツはキング・ルイが09年、ブラック・ローズ・バンドでもギターを弾いていたジュリエンに加え、ブラック・リップス人脈のリズム隊と結成した4人組。

07年にキング・ルイ&ザ・ルース・ダイヤモンズ名義でリリースした『Memphis Treet』も良かったが、『Painted White』も全然負けていない。

『Memphis Treet』同様、70'sパンクなロックンロール/パワー・ポップ路線ながら、メンフィスの名うてのミュージシャン達とレコーディングした『Memphis Treet』とは違い、メンバー4人が一丸となったバンドならではの勢いが感じられるところが『Painted White』の聴きどころだ。

曲の出来ももちろん申し分ない。

あいかわらず、いい曲、作るなぁ~。

改めて、キング・ルイというミュージシャンの才能に感服。

これが一部のガレージおよびパワー・ポップ・マニアにしか聴かれないんだとしたら、もったいない。

キング・ルイ インタビュー

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Painted White / King Louie's Missing Monuments (Douchemaster  DMR045)

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John Doeが新作をリリース

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ジョン・ドォがニュー・アルバム『Keeper』をリリースした。

作品を重ねるごとに味わい深さが増している。

だからと言って、枯れているわけではなく、アップテンポの曲ではX時代と変わらないパワフルな歌声を聴かせている。

一言で言えば、かっこいいのである。

ただ、前作がセイディーズと共演したカントリー・アルバム『Country Club』だったせいか、今回はいつもより若干、ルーツ・ロック寄りの印象。

もちろん、それも全然ありだけれど。

これまで同様、今回もパティー・グリフィン、ジル・ソビュール、シンディー・ワッサーマン(デッド・ロック・ウエスト)ら、女性シンガーをゲストに迎え、デュエットを披露している。

女性シンガーの客演は何作も続いているもはや恒例だ。

これまでニーコ・ケイス、シンディー・リー・ベリーヒル、クリスティン・ハーシュ、ヴェロニカ・ジェーン(ジョンの娘)、キャスリーン・エドワーズ、エイミー・マンというなかなか豪華な顔ぶれが、その歌声とともに作品に花を添えてきた。

僕はそれをX時代の売りの一つだったイグジーンとジョンのツイン・ヴォーカルの再現だとずっと考えていた。

しかし、友人に言わせると、「ただの女好きでしょ」ということらしい。

うーん、そうなの?

キャスリーン・エドワーズのビデオにゲスト出演したジョン・ドォ。ちょい悪オヤジ役? 因みに婦人警官役はグラム・パーソンズの娘なんですって。ヘー。

以前、「大ファンなんです。一緒に写真を撮ってください」と声をかけたら、名前を聞かれたので、答えると、「アイム・ジョン・ドォ」と自己紹介された・・・。

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Keeper / John Doe (Yep Roc  YEP-2245)

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KT TUNSTALLのライヴにシビれた!

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ステージのKTはシンガー・ソングライターと言うよりは、ワイルドなロックねえちゃんという印象。

ギターを弾き、ただ歌を歌うだけではなく、それを見せることができるパフォーマーなんだということを改めて思い知らされた。

中でもアコースティック・ギターのボディーを拳で叩き、そのビートと「ウーフー」というコーラスを、その場でサンプリングしてループさせ、キック・ペダルをキックして足元のタンバリンを鳴らした「Black Horse and the Cherry Tree」。

ワンマン・バンド・スタイルの演奏に途中からバンドが加わるというアレンジがメチャメチャ、かっこよかった。

この曲。

最後の最後にやった「Suddenly I See」よりもこっちのほうがこの夜のハイライトだったんじゃないか。

その「Suddenly I See」は、聴きながら『UGLY BETTY』を思い出して、なぜか、ちょっとうるっとなってしまった。

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