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THOSE DARLINS interview

ウワサのカワイコちゃん達が日本デビュー

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左からニッキ、ジェシー、ケリー、シェリフ・リン

テネシー州ナッシュヴィル近郊マーフリーズボロのダーリン姓を名乗る女の子3人組(+男性ドラマー)、ゾーズ・ダーリンズ。

ガシャガシャと騒々しくはあるものの、実はカントリーとパンクのミックスなんて言葉では表現しきれない味わい深い音楽を奏で、この1、2年、アメリカのミュージック・シーンを賑わせているウワサのカワイコちゃん……いや、南部のじゃじゃ馬達のライヴを、今年3月、SXSWで初体験。

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息もつかせないノンストップのエネルギッシュなパフォーマンスはもちろん、何やらただならぬ緊張感に満ちたライヴは、いろいろな意味で衝撃的だった。

仲良しの女の子達が和気藹々と楽しそうにやっているんだろうと思いきや、まるで戦いを挑むようにキッと鋭い視線を観客に向けるジェシーをはじめ、ステージの3人は終始、とてもアグレッシヴで、「この子達ってホントは仲が悪いんじゃない?!」とライヴの間、何度、思ったことか。

なるほど、彼女達の1stシングル「ワイルド・ワン」の歌詞を地で行くこのライヴ・パフォーマンスでゾーズ・ダーリンズは全米のオーディエンスと共演バンドの度肝を抜いてきたわけだ。

ニッキがケガしてしまったため、オーストラリア・ツアーは延期になってしまったけれど、9月にはテキサス州オースティンのストレンジ・ボーイズらとアメリカ各地をツアーすることが決定。

今年5月には日本デビューも果たした。

新作に準備にもすでに取り掛かっているという。

今後がますます楽しみな彼女達を代表して、前回のニッキに続いてケリーに話を聞いた。

●オハイアでのライヴの後、ニッキが左の前腕を骨折したと聞いて、とてもびっくりしました。

「そう。彼女、派手に転んじゃったのよ」

●オーストラリア・ツアーが延期になってしまって残念でしたね。オーストラリアをツアーするという話は、どんないきさつで?

「(ブラック・キーズの)ダン・オーアバックのバッキング・バンドも務めているサンアントニオのバンド、ハシェンダのメンバーを通じて、オーストラリアのラヴ・ポリス・レコードのオーナー、ブライアン・タラントと知りあったのね。ブライアン…私達はBTって呼んでいるんだけど、そのBTはハシェンダのオーストラリア・ツアーをプロモートしたことがあってね。私達のアルバムがオーストラリアのスパンク・レコードからリリースされたとき、アルバムをプロモーションするためのツアーを計画してくれたんだ。本当は、スパンクに所属しているワゴンズってバンドとダブル・ヘッドライン・ツアーをする予定だったのよ。結局、私達はオーストラリアに行けなかったけど、ワゴンズのツアーが成功することと、オーストラリアのファンが私達を待っていてくれることを祈っているわ。もちろん、私達、日本でももっと知られるようになって、ぜひ日本もツアーしたいと考えているのよ」

●今年3月、SXSWでゾーズ・ダーリンズのライヴを観せてもらったんですけど、エネルギッシュなパフォーマンスにぶっとびました。

「ありがとう! SXSWでは自分達でも満足できるライヴができたと思う。そうそう、私達、今年の10月、オースティン・シティー・リミッツ・フェスティバルで演奏するのよ! すごいでしょ(笑)。SXSWってまるで同窓会みたいで楽しいのよね。ふだんお互いにツアー、ツアーの毎日ですれ違ってばかりいる友達のバンドと会うことができる唯一のチャンスだもの。私達にとっては、それがSXSWの一番の楽しみかもね。もちろん、演奏することも楽しんでいるわよ。それにテキサス料理もね。オースティンにいる間は、ツアー中、私達が食べているどんな料理よりもおいしいものが食べられるのよ(笑)」

●SXSWでは精力的に、いくつものショウケースに出演していましたけど、あるライヴでは演奏中、メンバー同士で殴りあっていたという噂を聞きました。

「ああ(苦笑)。私達のライヴはいつも、私達3人が客席に下りていって、みんなと一緒に踊っちゃうからたいてい大混乱になっちゃうんだ。でも、SXSWで確か5本目のライヴだったと思うんだけど、ステージが大きすぎて、客席に下りることができなかったのよね。そしたらニッキが私に近寄ってきて、私を押しはじめた。私達、ライヴではいつも自分達が楽しむために前にやらなかったようなことをいろいろ試すんだけど、ニッキは私を本気で怒らせたら私がどうするか確かめたかったみたいね。でも、最初に殴ってきたのは彼女よ。だから、仕返しに彼女がよそ見しているとき、体当たりしてやったんだ。その後は…わかるでしょ? でも、殴りあったと言っても、私達にとってはパジャマ・パーティーの枕投げみたいなものだけどね(笑)」

●ゾーズ・ダーリンズのデビュー・アルバムが5月に日本でもリリースされました。日本盤のアートワークはUS盤と違うんですけど、日本盤のアートワークは気に入っていますか?

「もちろん! 私は大好きよ。実際には新しいジャケットの中にオリジナルのアートワークがあるのよね。日本のレーベルがジャケットを変えたほうがいいって提案してくれたのよ。実を言うと、私達はオリジナルのアートワークのクラシックな感じがとても気に入っていたんだけどね。そしたら、彼らはオリジナルのアートワークに新しいパッケージを被せて、両方を使ったらどう?って、ジェシーが"Red Light Love"のビデオのために描いた絵を使って、美しいコラージュを作ってくれた。明るい色使いがいいわね。アルバムのサウンドとバンドのアティテュードにぴったりのイメージだと思うな」

●ところで、前回、インタビューしたとき、ニッキはジェフ・カーティン(ヴァンパイア・ウィークエンド他)とレコーディングするために彼が住んでいるニューヨークでアルバムをレコーディングしたと言っていたけど、彼とレコーディングしたいと思った理由は、どういうことだったんですか?

「ジェフとレコーディングを始めたとき、私達はまだドラマーがいない3人編成のバンドで、ギターとベースとウクレレで輪郭を作っただけの曲しかなかったのね。それで私達はアレンジとか演奏のしかたとかって部分で曲に肉付けする手助けをしてくれる人を探していたのよ。ジェフは最初の何曲かでドラムもプレイしてくれたんだけど、彼のプレイはとても素晴らしかった。彼は私達が求めている以上のことを提案してくれたわ。それに彼のアイディアとレコーディング方法はとても大胆だったのよね」

●ニューヨークでのレコーディングは、かなりエキサイティングなものだったようですね。

「そうね。ジェフのアイディアはパーフェクトだった。だから、彼とレコーディングするために私達はニューヨークに行ったのよ。それにナッシュヴィルから出ていったことにも大きな意味があったと思うわ。お陰で、私達はナッシュヴィルでふだん作られているようなカントリーとかアメリカーナとかのレコードを作らずに済んだわけだしね」

●ソングライティングのクレジットは、ゾーズ・ダーリンズ名義になっているけど、曲作りはどんなふうにやっているんですか?

「いろいろね。一人のダーリンが曲のアイディアを持ってきて、3人で形にすることもあれば、誰かが完成させた曲を持ってきて、3人でアレンジやハーモニーを練り上げて、曲に磨きを掛けることもある。誰が曲を作ってもいいんだけど、ほとんどの場合、歌詞を書いた人がそれを歌うことが多いわね。もちろん、いつもそうだってわけではないけどね」

●ヘヴィー・トラッシュの『Midnight Soul Serenade』に3人で参加していましたね。ジョン・スペンサーとマット・ヴェルタ・レイとはどんなふうに知り合ったんですか?

「ジョンのバンド、ボス・ホッグがリユニオン・ライヴをニューヨークのバワリー・ボールルームでやったとき、前座を頼まれたのよ。とても光栄だったわ。ライヴの後、ジョン達と喋っているとき、ヘヴィー・トラッシュの新作のレコーディングをやっているところで、バッキング・ヴォーカルが必要なんだけど、と言われたんだけど、その2ヵ月後、いつ都合がいいか教えてって電話がかかってくるまで、私達、全然本気にしていなかったのよ! だって、ねぇ、そうでしょ? 彼が電話をかけてきた日、私達はちょうどツアーの真っ最中でニューヨークにいたんだけど、その翌日はたまたまライヴの予定がなかった。パーフェクトなタイミングってこういうことを言うのよ。ボス・ホッグのライヴの後2ヵ月間、私達はアメリカ中をツアーしていたのよ! そんな偶然、ちょっと信じられなかったわ」

●レコーディングは楽しめましたか?

「ええ、もちろん。スタジオはマンハッタンの小さな地下室にあって、ヴィンテージのアンプやらテープ・レコーダーやらでいっぱいだった。プロフェッショナルなんだけど、とても居心地がよかった。ジョンとマットはクールなアイディアを持った、とてもおしゃれな人達で、彼らとのレコーディングは本当に楽しかったわ」

●そう言えば、みなさんはディア・ティックと仲がいいですよね。

「彼らはいい友達よ。あのバンドは素晴らしいミュージシャンの集まりよ。そうそう、ヴォーカル&ギターのジョン(・ジョセフ・マッコリー3世)は、うちのニッキと婚約したばかりなの。2人は今年の夏、結婚するのよ」

●それはおめでとうございます。でも、ジョンってエキセントリックな人じゃありませんか?

「そうね、彼はエキセントリックよ、とてもね(笑)」

●新しいアルバムのアイディアは、もうあるんですか?

「次のレコードは絶対、ヒットさせたい! 来年の春のリリースを目指して、新曲のデモを作りはじめたところなんだけど、新曲はもうライヴでもやりはじめているのよ。バンドが向かっている方向に私達全員、エキサイトしている。また、スタジオに戻るのが今から待ちきれないわ」

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ゾーズ・ダーリンズ/ゾーズ・ダーリンズ(エイベックス TBCD-1039)

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