DRIVE BY TRUCKERSの最新アルバム『American Band』がちょっと残念な理由

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内容は申し分ない。
 
じゃあ、なぜ残念なのか。それは01年発表の『Southern Rock Opera』以降、8枚のオリジナル・アルバムを含め、ほぼ全てのアルバムのカヴァーに使われてきたウェス・フリードの絵が今回、『American Band』では使われずに写真だったからだ。
 
 
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American Band (ATO)
 
 
ドライヴ・バイ・トラッカーズのCDを買うことは、フリードの作品をコレクションすることでもある、と考えているのは、きっと僕だけではないはずだ。そんな人達にとっては一大事。
 
ブックレットの中面とCDの盤には、ちゃんとフリードの絵があしらわれているから、アメリカの現状を歌うアメリカのバンドという自負がある彼らが今回、歌おうとしているものを象徴するには、半旗として掲げた星条旗の写真を、どうしても使う必要があったということなんだろう。
 
99年にリリースしたライヴ盤『Albama Ass Whuppin'』を13年にリイシューしたとき、バンドは元々、写真を使っていたアルバム・カヴァーを、フリードの絵に改めている。そこにはフリードの絵に対する愛着が感じられる。そう言えば、パターソン・フッド(Vo&G)が09年にリリースした2枚目のソロ・アルバム『Murdering Oscar (And Other Love Songs)』のカヴァーもフリードの絵だった。
 
 
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Southern Rock Opera (Lost Highway)
 
 
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Alabama Ass Whuppin' (ATO)
 
 
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Murdering Oscar (And Other Love Songs) / Patterson Hood (Ruth St.)
 
 
それでも今回は、この写真が使いたかった。
 
それを考えながら、『American Band』を聴けば、きっと曲の聴こえ方もバンドがそこに込めたメッセージの重みも違ったものになるはずだ。

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私生活の変化が作風に表れたLUKE WINSLOW KINGの最新作

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ニューオーリンズのミュージシャン、ルーク・ウィンズロウ・キングのブラッドショット・レコードからの3作目となる『I’m Glad Trouble Don’t Last Always』のアルバム・カヴァーを見たとき、ちょっとびっくりだった。
 
なぜなら、前作『Everlasting Arms』ではルークともとにアルバム・カヴァーに登場し、前々作『The Coming Tide』では写真にこそ写っていないものの、「Featuring Esther Rose」とクレジットされていた公私にわたるパートナー、エスター・ローズ・キングの姿も名前もなかったからだ。
 
あれっと思い、ブックレットでレコーディングの参加メンバーを確かめてみたところ、そこにもエスターの名前はなかった。どういうことなんだろうとブックレットの左隅に目をやると、「This album is dedicated to Esther Rose King」という書き出しで、彼女に対する感謝に加え、喪失と傷心の思いが綴られていた。
 
なんとルークはエスターと離婚していたのだった。
 
離婚の直前、ルークはマリファナ所持の罪で逮捕、収監されたというから、ひょっとしたらエスターから三行半を突きつけられたのかもしれない。
 
ともあれ、『I’m Glad Trouble Don’t Last Always』の収録曲は、離婚の話し合いの最中に書かれたものばかりだそうだ。
 
「自分のファンに対して正直にならなきゃいけないし、それには自分自身を曝け出さなきゃいけないと感じていた」
 
ルークは新作について、そんなふうに語っているが、アルバム表題曲や「No More Crying Today」が再出発を思わせる一方で、「Change Your Mind」「Heartsick Blues」「Esther Please」「Act Like You Love Me」といったタイトルからはエスターに対するルークの未練が窺えはしないだろうか? 「Act Like You Love Me」なんて曲調がバウンシーなだけにかえって痛々しい。
 
Lukeesther こんな幸せな日々もあった…
 
 
ブルースのミュージシャンと言われながら、ブルースのみならず、これまでフォーク、オールド・タイミーなジャズ、ロックンロールといった幅広い音楽にアプローチしてきたルークが『I’m Glad Trouble Don’t Last Always』では、アコースティック・ギターで弾き語るフォーク・バラードの「Heartsick Blues」以外はブルースを歌っている。
 
そのせいか、『I’m Glad Trouble Don’t Last Always』にはギターの腕前も含め、エリック・クラプトン、いや、ジョン・メイヤーのファンにも薦めてみたい魅力も感じられる。そこが今回のアルバムは新しい。
 
因みにエスターは現在、エスター・ローズ名義で音楽活動を行っている。
 
 
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I’m Glad Trouble Don’t Last Always(Bloodshot)

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SIMONE FELICEがプロデュースしたTHE LUMINEERSの新作が米英でNo.1に

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The Lumineers
 
 
お互いの作品に客演しあうなど、その後も交流が続いているとは言え、サイモン・フェリースが脱退したことで、フェリース・ブラザーズが失ったものは、かなり大きい。
 
そう考えている僕だからサイモンがルミニアーズの新作をプロデュースしていると知った時は興奮せずにいられなかった。
 
全世界で200万枚超のセールスを記録する大ヒットになったセルフ・タイトルのデビュー・アルバムに続く作品にプロデューサーとして、まだこれと言った実績を残していないサイモンを起用したところからも、ルミニアーズがどんなアルバムを作ろうとしていたかが窺える。彼らが今年4月、前作から実に4年ぶりにリリースした『Cleopatra』は、前作で印象づけたルミニアーズらしさが前作以上に感じられるものだった。
 
 
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Simone Felice
 
 
ルミニアーズのウェスリー・シュルツとジェレマイア・フライテスはサイモンが14年にソロ名義でリリースした『Strangers』に客演している。ふたりは以前からフェリース・ブラザーズやサイモンに一目置いていたという。
 
サイモンは彼らの新作をプロデュースするにあたって、彼らの音楽にふさわしいサウンドを作り上げることに何よりもこだわったそうだ。
 
レコーディングはサイモンが暮らしているニューヨーク州北部の町、パレンヴィルにほど近いラインベックにある丘の上のスタジオで行われた。サイモンやルミニアーズのウェブサイトにアップされたレコーディング中の写真の数々は、サイモンとメンバー達が文字通り膝を突き合わせ、レコーディングに臨んだことを伝えている。
 
レコーディングの合間にはバーベキューを楽しんだり、オートバイでツーリングに出かけたりもしたようだ。
 
だからなのか。『Cleopatra』には僕らの生活とは明らかに違う時間の流れが感じられる。僕がアメリカのロックを聴く理由の一つは、それだ。
 
『Cleopatra』はアメリカはもちろん、イギリス、カナダでもNo.1ヒットになった。今後、プロデューサーとしてもキャリアを追求していこうと考えているサイモンにとって、大きなステップになるにちがいない。
 
 
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Cleopatra / The Lumineers (Universal International)
 
 
7月1日にはプロデュースを手がけたバット・フォー・ラッシーズの『The Bride』がリリースされる。
 
ケイト・ブッシュやビョークをひきあいに語られることが多いイギリスのウィッチ系アーティスト。サイモンとにわかには結びつかないが、その意外さは逆にプロデューサー=サイモン・フェリースの今後の活躍を期待させる。
 
 
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The Bride / Bat For Lashes (Parlophone)

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ルーツ・ポップの新星、KYLE CRAFTが蘇らせるグラム・ロックの神髄

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ラグタイム風のピアノに胸が躍る「Eye Of A Hurricane」で始まるカイル・クラフトのデビュー・アルバム『Dolls Of Highland』。
 
そこそこグラマラスなルックスもさることながら、70年代のグラム・ロックを、その根っこにあるブルースやR&Bの影響とともに現代に蘇らせたポップなロックンロールの数々がクラフトの存在を際立たせている。上っ面をただなぞっただけではない。
 
曲作りの最大のインスピレーションになったというデヴィッド・ボウイを相当、聴きこんだにちがいない。デヴィッド・ボウイやT-レックス、あるいはモット・ザ・フープルの音楽を聴いたとき、華やかな見た目とは裏腹に感じる「意外に泥臭い」という戸惑いを殊更に強調していると言ったら、たぶんクラフト本人の狙いとは違うのかもしれないけど、そんなところも『Dolls Of Highland』の聴きどころ。ボウイと並ぶインスピレーションというボブ・ディランはボウイから遡った?
 
 
 
 
ルイジアナ州シュリーヴポート出身の27歳。フットボールやギターを弾くかわりにワニやガラガラヘビを獲っていた――とレーベルが作ったバイオグラフィーでは、おもしろおかしく誇張されているが、ロック・バンドなんてやって来ない田舎町の、毎週日曜日、教会に通う家庭に生まれ育ったクラフトは15歳になるまで、いわゆるポピュラー・ミュージックに興味を持つことはなかったそうだ。
 
そんな人生が一変したきっかけが友人からギターをもらい、Kマートで買ったデヴィッド・ボウイのヒット・コンピレーションを買ったことだった。ボウイの曲を聴いたクラフトは早速、オリジナル曲を作りはじめた。
 
その後、音楽活動ができる環境を求めて、ニューオーリンズ、テキサス州オースチンと渡り歩き、最終的にオレゴン州ポートランドに辿りついたクラフトが一旦、シュリーヴポートに戻り、友人の家のランドリールームでレコーディングしたのが『Dolls Of Highland』。トランペットなど、一部の楽器を除いて、全曲、クラフトひとりで全ての楽器を演奏している。
 
デモをきっかけに6年前から連絡を取っていたというサブ・ポップ・レコードにできあがったアルバムを聴いてもらったところ、若干のブラッシュアップを経て、リリースされることになった。
 
すでに米英のメディアはボウイ、ディランに加え、コックニー・レベル、スウェード、ドクター・ジョンらの名前を挙げながら、遅咲きの新人に注目しているが、こんな才能が27歳まで世に埋もれていたなんてちょっと驚きだ。
 
どこかノスタルジックなポップ・センスを閃かせる曲の魅力はもちろん、全曲、全力の熱唱というところが個人的には気に入っている。
 
 
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Dolls Of Highland (Sub Pop)

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THE STRANGE BOYSの元フロントマン、Ryan Sambolがソロ活動を開始

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アルバムは3枚全て持っているし、ライヴも一度見たことがある。決して嫌いなタイプのバンドではない。しかし、タイミングなのか、俺がボンクラなのか、何なのか、テキサス州オースティンのガレージ・ロック・バンド、ストレンジ・ボーイズには正直、それほど夢中になることはなかった。
 
だから、バンドのフロントマンだったライアン・サンボルが15年7月にリリースしたソロ・アルバム『Now Ritual』を聴きつづけながらちょっと戸惑っている。ストレンジ・ボーイズってそんなによかったかしら?
 
 
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Now Ritual / Ryan Sambol (FWP / Punctum)
 
 
12年7月のライヴを最後にストレンジ・ボーイズの活動に終止符を打ったライアンはサンフランシスコに移住。そこで、早速、グレッグ・アシュリー、ミカル・クローニンら、シスコのガレージ/サイケ・シーンのミュージシャン達とレコーディングを行った。それが『Now Ritual』。レコーディングからリリースされるまでに3年かかっているわけだけれど、プライベートすぎるという理由からライアンは当初、リリースするつもりはなかったらしい。
 
その『Now Ritual』がリリースされることになったきっかけは、14年の夏、当時すでにオースティンに戻っていたライアンがオースティンでパンクタムというインディー・レーエルを運営しながら、ステューディアムというアート・スペースで総監督を務めているダン・ラッドマンに『Now Ritual』を含む未発表のソロ音源を聴かせたことだった。
 
「この1年、音楽から離れていたけど、また始めようと思っているんだ」
 
ステューディアムの設立にかかわったライアンはラッドマンから近況を尋ねられ、そう答えたそうだ。『Now Ritual』を聴いたとき、「これはリリースされるべきだ」と思ったラッドマンは、「それならなおさら」と『Now Ritual』のリリースをライアンに勧めたそうだ。
 
因みにストレンジ・ボーイズにそんなにハマらなかった筆者が『Now Ritual』を購入した理由は、完全にジャケ買い。とあるサイトで『Now Ritual』のアートワークを見た瞬間、何かビビッと感じるものがあった。その直感は大当たりだった。
 
敢えてカテゴライズするなら、ブルース/R&B/フォークということになるだろうか。ただし、頭にアシッドあるいはフリークという言葉をつけたほうがフリーキーな演奏にはしっくり来る。むわっとするような熱が感じられるところはいかにも南部のミュージシャンならではだが、その一方ではヨーロッパ趣味と言うか、クラシックの影響が感じられるところもある。
 
しかし、そんなカテゴライズは実はどうでもいい。『Now Ritual』の一番の聴きどころは、酔っぱらいが歌っているような、呻いているような、唸っているようなライアンのヴォーカルだ。
 
歪みがきついギターやドラムを、演奏に加えた曲もあるが、ほぼピアノあるいはギターの弾き語り。ライアンが「プライベートすぎる」と言ったそのシンプル極まりない演奏がクセのあるヴォーカルの魅力を際立たせている。ダメな人は絶対、ダメかもしれない。逆に一度ハマると、病みつきなるキョーレツな魅力がある。
 
それで入手以来、聴きつづけてきたわけだけれど、そのうちもっともっと聴いてみたいと思うようになり、『Now Ritual』と同時リリースされたリヴィング・グレイトフルの『Peace Mob』も慌ててオーダーした。
 
リヴィング・グレイトフルはサンフランシスコからオースティンに戻ってきたライアンが13年にストレンジ・ボーイズのギタリストだったグレッグ・エンロウら、オースティンのミュージシャン達と結成した5人組のバンドだ。エンジニアにマット・ヴェルタ・レイを迎え、『Peace Mob』をレコーディングしながら、メンバーそれぞれに進みたい道が違ったのか、数回、ライヴをやっただけで解散してしまった。
 
 
 
 
その『Peace Mob』は元々、ストレンジ・ボーイズの古巣レーベル、イン・ザ・レッドからリリースされる予定だったが、ずっとリリースが延期されたままだったので、『Now Ritual』をリリースするなら一緒にとライアンが権利を買い取り、遂に日の目を見ることになった。
 
 
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Peace Mob / Living Grateful (FWP / Punctum)
 
 
『Now Ritual』同様、リリースされてよかった。バンド名はグレイトフル・デッドのもじりみたいだが、サウンドはザ・バンドやローリング・ストーンズを思わせるロックンロールだ。ストレージ・ボーイズに通じるところもあるが、エネルギッシュであると同時に、よりルースなところが魅力。ライアンのクセのあるヴォーカルもバンドの演奏に見事ハマっている。『Peace Mob』一枚しか聴けないのかと思うと、ちょっと残念だが、2枚の未発表アルバムのリリースをきっかけに本格的にソロ活動を開始したライアンの今後に期待したい。
 
――と思っていたら、4月14日に突然、新曲「April March」のビデオを発表した。
 
 
 
 
とぼけた味わいもあるガレージ/サイケなこのインスト・ナンバーが、ライアンがすでに取り掛かっているという新しいアルバム『Rail Sing』からの曲なのか何の情報もないためわからないのだが、何らかのアクションの前触れと考え、今からわくわくわしている。

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RICHMOND FONTAINEが飾った有終の美

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結成から22年、ソウル・アサイラムの影響が色濃いオルタナ・カントリー・バンドから音響系のカントリー・ロック・バンドに進化を遂げていったオレゴン州ポートランドの4人組、リッチモンド・フォンテーンが今年3月、前作から5年ぶりにリリースした10作目のアルバム『You Can’t Go Back If There’s Nothing To Go Back To』とリリース後のツアー(3月30日~7月21日?)を最後に解散することを発表した。
 
 
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You Can’t Go Back If There’s Nothing To Go Back To (Fluff & Greavy)
 
 
結成メンバーでベーシストのデイヴ・ハーディングが11年に家族とともにデンマークに移住したことに加え、フロントマンであるウィリー・ヴローティン(Vo, G)が小説家として成功しはじめたことをきっかけにメンバーそれぞれに将来のことを考えたとき、まさに有終の美を飾るにふさわしいアルバムを作ることができたことが解散を決める理由になったようだ。
 
テキサス州オースティンのバンド、ダムネイションズTXのデボラ・ケリーをゲストに迎え、インストも含む全17曲で狂気の愛の物語を描きながら、久しぶりにハード&ヘヴィな一面も見せたロック・オペラ路線の前作『The High Country』(11年)が、バンドが究めたピークを見事にとらえた作品だったことを考えると、そこで終わってもよかったかもしれない。
 
実際、ウィリーは『The High Country』のツアーが終わって、デイヴがデンマークに行ってしまうと、デラインズなる新たなプロジェクトをスタートしている。それは自分達の人生の変化とともに訪れようとしているリッチモンド・フォンテーンの終わりを意識していたからだろう。
 
しかし、デラインズの活動が一区切りついたとき、ウィリーはリッチモンド・フォンテーンとして、どうしてももう1枚、アルバムを作りたくなった。『The High Country』 みたいな気が触れたようなアルバムで終わりにしたくなかったからだそうだ。
 
インスト2曲を含む13曲からなる『You Can’t Go Back If There’s Nothing To Go Back To』は、とてもリッチモンド・フォンテーンらしい作品だ。虚無感が感じられるタイトルは3曲目に収録されている「I Got Off The Bus」の歌詞の一節だが、その「I Got Off The Bus」をはじめ、人生や生活が破綻した人々の物語を巧みに切り取ったストーリーテリング、架空の映画のサントラを思わせるシネマティックなサウンドは、ともに彼らの真骨頂。そこに派手な魅力は何一つない。しかし、逆にそこが味わい深い。人生に行き詰っているにもかかわらず、焦燥感に駆られながら、どうしようもできずにいる人々の姿を、敢えて抑揚を抑え、淡々と描写するウィリーのビターな歌声が胸に染みる。
 
 
 
 
茫漠たる荒野を、強烈な寂寥感とともに連想させながら、実は躍動感にあふれ、曲の味わい深さを際立たせる演奏からもバンドの成熟が感じられる。『The High Country』もいいアルバムだったが、リッチモンド・フォンテーンらしいと言うなら、やはり『You Can’t Go Back If There’s Nothing To Go Back To』だろう。
 
ひょっとしたら、これまでリリースしてきたアルバムの中で一番いいかもしれない。最後の最後にバンドの最高傑作を更新したことには大きな意味がある。因みに『You Can’t Go Back If There’s Nothing To Go Back To』はUKアルバム・チャートの65位、UKカントリー・チャートの1位というリッチモンド・フォンテーン史上最高のチャート・アクションも記録している。
 
レコーディングでベースを演奏したのは、デラインズのベーシスト、フレディ・トルヒヨだが、ポートランドで行われたレコーディングにはデイヴもデンマークから駆けつけ、アコースティック・ギターで参加した。最後にこれだけの力作を残せたんだから、メンバー達も満足だろう。約20年、彼らの音楽を聴きつづけてきた僕も満足だ。
 
ひょっとしたらルセロに出会う前のNo.1フェイバリット・バンドかもしれない。ポートランドまでリッチモンド・フォンテーンのライヴを見に行き、ライヴの後、ウィリーにストリップとビールをおごってもらったことは、いい思い出だ。
 
小説家としてのデビュー作だった『The Motel Life』に続いて、『Lean On Pete』がイギリス人のアンドリュー・ヘイ(『ウィークエンド』『さざなみ』)によって映画化されるそうだから、ウィリーは今後、小説家としてますます注目されるにちがいないが、もちろんミュージシャンをやめるわけではない。ひきつづきデラインズを続けるそうだ(因みにエミール・ハーシュ、スティーヴン・ドーフ、ダコタ・ファニング、クリス・クリストファーソンが出演した映画『The Motel Life』の邦題は『ランナウェイ・ブルース』)。
 
 
 
デラインズのメンバーはダムネイションズTXのエイミー・ブーン(Vo)、リッチモンド・フォンテーンのドラマー、ショーン・オールダム、ディセンバリスツのジェニー・コンリー(Key)と彼らの友人達。
 
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The Delines
 
そもそもは妊娠したデボラ・ケリーの代わりに『The High Country』のツアーに参加したデボラの姉、エイミーをヴォーカリストに迎え、バンドを組んでみたいというウィリーの願いが実現したプロジェクトだった。
 
カントリーとソウル・ミュージックが一つに溶け合った美しいデビュー・アルバム『Colfax』をリリースしたデラインズは、リッチモンド・フォンテーン同様、イギリスおよびヨーロッパで歓迎され、その後のツアーも成功を収めている。
 
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Colfax (Decor)
 
これまで自分が歌うために曲を作ってきたウィリーにとって、自分が理想と考えるシンガーに曲を作ることが、彼の創作意欲を刺激したことは想像に難くない。これからは『Colafax』ですでにアピールしてみせたように単にリッチモンド・フォンテーンの延長上に止まらない活動が期待できそうだ。

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SXSW 2016 3月19日(土) 夜の部

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[Alexandros] @ Scoot Inn
 
 
再開発による発展が著しいロウワー・イースト地区にあるヴェニューで[Alexandros]
 
前日のライヴの熱度を上回る気合の入ったパフォーマンスは、彼らを初めて見る現地の観客にもしっかりと響いていた。
 
 
 
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Whitney Rose 「Interstellar Rodeo」 @ Swan Dive
 
 
トロントの女性カントリー・シンガー、ホイットニー・ローズ。 
 
オースティンに来たら、ひとつぐらいはカントリーのライヴを見なきゃね。
 
 
 
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Matthew Logan Vasquez 「Nine Mile Records and Touring」 @ Parish
 
 
ソロ・アルバムをリリースしたデルタ・スピリットのフロントマン、マシュー・ローガン・ヴァスケス
 
ハイテンションのハジけたパフォーマンスからはバンドの時よりも彼の個性が感じられた。
 
 
 
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Wild Child @ St David's Historic Sanctuary
 
 
オースティンの今ヒッピー風のフォーク・バンド、ワイルド・チャイルド
 
観客の盛り上がりからは熱狂的な人気が感じられた。
 
 
 
 
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テキサスの猫カフェ第1号・・・らしい。
 
 
 
 
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Good bye Austin, See you next year.
 
 
 
 
 
 

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SXSW 2016 3月19日(土) 昼の部

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Cicada Rhythm 「Athens in Austin 10th Anniversary Party」 @ The Side Bar
 
 
ジョージア県人会(?)で演奏するアセンズの男女フォーク・デュオ、シカダ・リズム
 
 
 
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時間はまだ正午を回ったばかり。みんなまだまだ寝ぼけまなこだ。
 
 
 
 
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昨年、ダウンタウンに戻ってきたオースティンの老舗ヴェニュー、アントンズ
 
 
 
 
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再開発が進み、古い建物と新しい建物が混在するダウンタウン。
 
 
 
 
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Jeremy & The Harequins 「18th Annual Industry of Music / Blurt Magazine Showcase」 @ Ginger Man
 
 
ニューヨークのロックンロール・バンド、ジェレミー&ザ・ハーレクインズ
 
曲の良さが魅力。
 
 
 
 
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BP Fallon 「South x San Jose」 @ The Hotel San Jose
 
 
サウス・コングレスにあるホテル・サンホセの駐車場で開催される毎年恒例のフリー・ライヴ・イベント。
 
アイルランド出身で現在、オースティン在住のベテラン、BP・ファロン。御年69歳。
 
語るような歌が味わい深い。
 
キャップのヒゲ面ギタリストがアーロン・リー・タスジャンだとは紹介されるまでわからなかった。 
 
 
 
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Seratones 「South x San Jose」 @ The Hotel San Jose
 
 
前の晩に見たライヴがすごかったので、もう一回、セラトーンズ
 
音響機材の調子がいまひとつだった前夜のライヴよりも数倍よかった。見にきてよかった。
 
途中、ギタリストが弦の切れたギターを交換している間、AJは即興で1曲、アカペラで歌い、会場を盛り上げた。
 
そんな熱演が歓迎され、イベントにもかかわらず、主催者からアンコールを求められると、彼らはMC 5の「Kick Out The Jams」を披露。ダメ押しで盛り上げた。
 
 
 
 
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Soul Asylum 「Waterloo Records Day Parties」 @ Waterloo Records
 
 
もちろん、「Runaway Train」もやったソウル・アサイラム
 
 
 
 
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Bombino 「Waterloo Records Day Parties」 @ Waterloo Records
 
 
西アフリカ・ニジェールのギタリスト、ボンビーノ
 
タップダンスとコサックダンスの中間のようなステップを踏みながらギターを奏でる熱演が大歓迎された。
 
メロディーがどこか日本の民謡っぽいところもおもしろかった。
 
 
 
 
 
 
 
 

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SXSW 2016 3月18日(金) 夜の部

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The Weather Station 「Middle West」 @ Mohawk Indoor
 
 
夜の部はトロント出身のシンガー・ソングライター兼女優、タマラ・リンデマンのプロジェクト、ウェザー・ステーションでスタート。
 
幻想的なところもあるフォーク・サウンドを、アルバムよりも躍動感のある演奏で聴かせた。
 
雲行きが怪しいなと思っていたら、とうとう雨が降ってきた。
 
 
 
 
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The Cactus Brothers @ St David's Bethell Hall
 
 
エヴァリー・ブラザーズを彷彿とさせるミネアポリスの男性デュオ、カクタス・ブラザーズ
 
教会がショウケースの会場になるのはSXSWならでは。
 
外では雷が鳴っている。
 
 
 
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Methyl Ethel @ Central Presbyterian Church
 
 
雨も止み、別の教会へ。
 
オーストラリアの3人組、メシル・エセル
 
 
 
 
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Billie Marten @ Central Presbyterian Church
 
 
イギリス出身の新人女性シンガー・ソングライター、ビリー・マーテン。まだ16歳だそう。
 
 
 
 
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Marlon Williams @ Central Presbyterian Church
 
 
今年のSXSWで楽しみにしていたアーティストのひとりが、このニュージーランドのシンガー・ソングライター、マーロン・ウィリアムズ
 
期待どおり大型新人という言葉がふさわしいダイナミックなパフォーマンスを見せてくれた。
 
 
 
 
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Seratones 「High Road Touring」 @ Parish
 
 
ファット・ポッサムが契約したルイジアナ州のシュリーヴポートの4人組、セラトーンズもマーロン・ウィリアムズ同様、今年、楽しみにしていた一組。
 
R&Bの影響が色濃いガレージ・ロック・サウンドと紅一点シンガー、AJ・ハインズの熱い歌声に圧倒された。
 
 
 
 
 
 

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SXSW 2016 3月18日(金) 昼の部

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Margo Price 「Waterloo records Day Parties」 @ Waterloo Records
 
 
ダウンタウンにあるレコード店の駐車場で毎日、開催される毎年恒例のフリー・ライヴ。
 
ジャック・ホワイトのレーベル、サードマンからデビューしたナッシュビルの女性カントリー・シンガー、マーゴ・プライス
 
 
 
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Waterloo Records
 
 
 
 
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The Heavy 「Radio Day Stage」 @ Austin Convention Center
 
炭酸飲料のCMに使われた「Same Ol'」で日本でも知られるようになったイギリスの4人組、ザ・ヘヴィー
 
今回はサポート・ミュージシャンを加えず、4人だけの演奏でR&Bの影響が色濃いロック・サウンドというバンドの芯にある魅力をアピールした。
 
 
 
 
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[Alexandros] 「International Day Stage」 @ Austin Convention Center
 
 
受け入れてもらおうではなく、逆に圧倒してやるぜ、という気合が感じられる熱演で魅了した[Alexandros]
 
 
 
A011
 
 
 
 
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Hinds 「Radio Day Stage」 @ Austin Convention Center
 
 
マドリッドのガールズ・ガーレジ・バンド、ハインズ
 
昨年にひきつづき、2年連続で出演となった今回も天真爛漫さで観客をKOした。
 
 
 
 
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Southbites Trailerpark
 
 
 
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Happy Lobster
 
 
 
 
Menu
 
 
 
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フードトラッカーがトレイラーパークに集まったサウスバイツでシカゴから来たハッピー・ロブスターで腹ごしらえ。ハッピー・ロブスター・ロール17ドル也。
 
 
 
 
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